『アイアンマン3』(4/26公開)

実は少し心配もしていたけど、果たして大変たのしく観た。なるほど『キスキス,バンバン』なシェーン・ブラック監督作品。まぁ気になるところもあるが、それを差し引いても十分に面白い。たぶんシリーズで一番笑ったかも。ベン・キングズレーの配役が秀逸。 …

『モンスター』

高岡早紀の脱ぎっぷりだけでなく幾度ものベッドシーンの話題ばかりが先行している、百田尚樹の同名小説からの映画化作品。結果から言えば私にはピンとくるものはなかった。やりたいコトは理解できるし、目指したい場所も判るけれど、物語の語り口にどうにも…

『ハッシュパピー バスタブ島の少女』

ベン・ザイトリンの29歳にして長編デビュー作となる本作品は、サンダンス映画祭のグランプリと撮影賞を受賞し、カンヌ国際映画祭でもカメラドール(新人賞)を獲得、果ては主人公を演じたクヮヴェンジャネ・ウォレスが史上最年少でアカデミー賞主演女優賞にノ…

『カルテット!人生のオペラハウス』

ダスティン・ホフマンの75歳にして初監督作品は、やはり70歳台の役者たちによる「人生はまだまだこれから」な物語。とてもステキな作品でした。メインキャストにマギー・スミス、トム・コートネイ、ポーリーン・コリンズとイギリスを代表する蕭々たる名優た…

『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』(5/25公開)

『ブルーバレンタイン』に続くデレク・シアンフランス監督最新作。二人の男とその子供たちを繋ぐ3つの物語が交差してゆく。これはかなり好きな作品。ライアン・ゴズリングの息子を演じるデイン・デハーンが素晴らしかった。 http://www.finefilms.co.jp/pine…

『セレステ∞(アンド)ジェシー』(5/25公開)

まあそもそも“全米中の女性が共感!!”なんて文句が掲げられている作品を私が観ても、そう容易には感情移入できるわけでもなく、とくに語ることなし。それでも特段イヤな感じもしない作品でした。 http://celeste-and-jesse.comランキングに参加しています。も…

『ハッシュパピー バスタブ島の少女』(4/20公開)

事前情報はあまり入れずにいたからか、想像していた物語とはまるで違う展開に驚き、物語の輝きに涙ぐむ。これから先ずっと心に残るであろう、とても力強い作品。 http://www.bathtub-movie.jpランキングに参加しています。もしよろしければクリックして頂く…

『カルテット!人生のオペラハウス』(4/19公開)

ダスティン・ホフマンの75歳にして初監督作品、ステキな作品でした。音楽の物語だし全編が音楽であふれているんだけれど、安易に“音楽”的高揚に落とし込まずに“物語”をみせてゆく脚本に感服する。 http://quartet.gaga.ne.jpランキングに参加しています。も…

『ヒッチコック』

言わずと知れた映画監督アルフレッド・ヒッチコックの『サイコ』撮影時の舞台裏を描いた伝記もの。波乱万丈なメイキング物語に、ある種の倦怠期であった妻アルマ・レヴィルとのその後に及ぶ確固たる関係を築く姿を描いてゆく。監督は本作が初の長編劇映画と…

『モンスター』(4/27公開)

とくに書くべきことなし。原作者は男性ですが監督と脚本がそれぞれ女性で、そのあたり女性が観ると何か感じることもあるのかもしれませんが、わたしにはよく分かりませんでした。 http://monster-movie.jpランキングに参加しています。もしよろしければクリ…

『シュガー・ラッシユ』

『シンプソンズ』シリーズを手掛けていたリッチ・ムーアによる初の劇場用長編監督作。各所で言われているとおり、ゲーム版『トイ・ストーリー』という説明が最も端的か。日本製を含む有名ゲームの悪役を周囲に配しながら、物語は3つのオリジナルゲーム世界を…

『オズ はじまりの戦い』

ライマン・フランク・ボームによる児童書『オズの魔法使い』の前日譚で、原作では描かれなかった“偉大なる魔法使いオズ”の誕生の物語を描く。『オズの魔法使い』の映像化作品は数多いが、一番有名なのはやはり1939年製作のヴィクター・フレミング監督、ジュ…

『オズ はじまりの戦い』(3/8公開)

『オズの魔法使い』の前日譚をサム・ライミが描く!だけれど世界同時公開とのことで内容に触れた詳細は言っちゃダメとのこと。でも観に行くなら『オズの魔法使い』の予習鑑賞はしておいた方が良い。 http://www.disney.co.jp/movies/oz-hajimari/home.htmlオ…

『ジャンゴ 繋がれざる者』

タランティーノの最新作はアメリカ南北戦争直前の時代劇をマカロニ・ウエスタン調で、さらに黒人奴隷制をモチーフに描くという、これまでありそうでなかった(?)キレッキレの西部劇。西部劇に奴隷制を盛り込んだことや、奴隷制を安いヒューマニズム的視点で…

第85回アカデミー賞 受賞結果(2/24)

■作品賞:『アルゴ』 ■主演男優賞:ダニエル・デイ=ルイス『リンカーン』 ■主演女優賞:ジェニファー・ローレンス『世界にひとつのプレイブック』 ■助演男優賞:クリストフ・ワルツ『ジャンゴ 繋がれざる者』 ■助演女優賞:アン・ハサウェイ『レ・ミゼラブ…

インディペンデント・スピリット賞 受賞結果(2/23)

■作品賞:『世界にひとつのプレイブック』 ■新人作品賞:『The Perks of Being a Wallflower』 ■監督賞:デヴィッド・O・ラッセル『世界にひとつのプレイブック』 ■主演男優賞:ジョン・ホークス『The Sessions』 ■主演女優賞:ジェニファー・ローレンス『…

『マーサ、あるいはマーシー・メイ』

2011年のサンダンス映画祭で監督賞を受賞したショーン・ダーキン初長編作品。カルト集団から脱走した少女の2週間の物語。彼女が彼らと出会ってから逃げ出すまでの2年間の物語と交互に語られてゆく。この二つの時間軸を安易な特徴付けすることなく並列に描く…

『横道世之介』

吉田修一の同名小説からの映画化。160分と長尺ながら、これが抜群に面白かった。1987年を舞台に、主人公・横道世之介と関わった人々を描いてゆく、どちらかといえば群像劇。そして彼らが16年後にふと思い出す、それぞれにとっての横道世之介の存在が微笑まし…

『バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!』

オフ・ブロードウェイ戯曲の映画化で、作者レスリー・ヘッドランドによる脚本・初監督作品。友人の結婚式に集まった高校同級生の“バチェロレッテ(独身女)”たちが式前夜から当日に繰り広げる、酒とドラッグと下ネタ満載のドタバタ劇。まるで某映画と某ドラマ…

『世界にひとつのプレイブック』

『ザ・ファイター』に続くデヴィッド・O・ラッセルの最新作。企画は『ザ・ファイター』の前から進行していた作品とのこと。精神障害を抱えた主人公二人のラブストーリーでもあることから“喪失と再生の物語”とか感動的なヒューマン・ドラマの印象も強いが、思…

『ゼロ・ダーク・サーティ』

『ハート・ロッカー』に続くキャスリン・ビグローによる極限緊張ドラマ最新作。9.11以降にビンラディンを追うCIAの実話の物語で、その中心にいた女性分析官が主人公。まず大前提としてアメリカの偏ったナショナリズムに対する是非は横に置いておくこととする…

英国アカデミー賞 受賞結果(2/10)

■作品賞:『アルゴ』 ■英国作品賞:『007 スカイフォール』 ■主演男優賞:ダニエル・デイ=ルイス『リンカーン』 ■主演女優賞:エマニュエル・リヴァ『愛、アムール』 ■助演男優賞:クリストフ・ヴァルツ『ジャンゴ 繋がれざる者』 ■助演女優賞:アン・ハサ…

『ジャンゴ 繋がれざる者』(3/1公開)

タランティーノ最新作。最っ高に楽しかった。前作『イングロリアス・バスターズ』も好きだったけれど、また違った方向へ振り切りました!て感じにヤラれっぱなしだった。若干の修正が加えられて“+R15”での公開になるとか。 タランティーノ作品では、『レザボ…

アメリカ監督組合(DGA)賞 受賞結果(2/3)

■劇映画部門:ベン・アフレック『アルゴ』 ■ドキュメンタリー映画部門:マリク・ベンジェルール『シュガーマン 奇跡に愛された男』 ■TVムービー部門:ジェイ・ローチ『ゲーム・チェンジ 大統領選を駆け抜けた女』ランキングに参加しています。もしよろしけれ…

『シュガー・ラッシュ』(3/23公開)

面白かったぁ。ゲームは全くやらないけど、楽しかった。物語は定型から外れない展開だったけれど、それゆえの安定クオリティに安心して観ることができた。主要キャストの吹き替えに安易なタレントを起用しなかったこともGOOD。 http://www.disney.co.jp/suga…

『奪命金』

ジョニー・トー最新作は2010年のギリシャ国債暴落による経済混乱に振り回される人々の物語。ジョニー・トーはもともと多様な映画を撮る人ではあるけれど、これはこれで楽しかった。リッチー・レン演じるチョン警部補を除いてほぼ全ての登場人物が“お金”を理…

『DOCUMENTARY OF AKB48 No flower without rain 少女たちは涙の後に何を見る?』

AKB48のドキュメンタリー映画第3弾。まず前作は描かれている内容があまりに壮絶で、アイドルとして彼女たちに科せられる負荷による残酷見世物物語がこの上なく面白かったし、そこを面白がってしまうことへの疑問さえ考えさせられる作品だった。そして今作。…

『ニュータウンの青春』

俳優でもある盛岡龍の初長編作品。公開当初から絶賛評は聞いていたけれど、なるほどこれは面白かった。観ているだけでも恥ずかしくも愛おしいバカ3人の物語が、いつまでも心に残る。勝手に15年くらい前を設定している物語かと思って観ていたが、もっと現代の…

『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』

アン・リー監督最新作。とてもとても面白く観た。けれど優等生映画の印象が強く残る。まず何と言っても3D作品としてのクオリティの高さに驚かされる。宣伝文句に『アバター』を引き合いに出す安易さはいかがなものかと思うが、実写劇映画の3Dとしては確かに…

アメリカ映画俳優組合賞 受賞結果

【映画部門】■主演男優賞:ダニエル・デイ=ルイス『リンカーン』■主演女優賞:ジェニファー・ローレンス『世界にひとつのプレイブック』■助演男優賞:トミー・リー・ジョーンズ『リンカーン』■助演女優賞:アン・ハサウェイ『レ・ミゼラブル』■アンサンブル…