『マーサ、あるいはマーシー・メイ』
2011年のサンダンス映画祭で監督賞を受賞したショーン・ダーキン初長編作品。カルト集団から脱走した少女の2週間の物語。彼女が彼らと出会ってから逃げ出すまでの2年間の物語と交互に語られてゆく。この二つの時間軸を安易な特徴付けすることなく並列に描くことで、静かにでも確実に観客へ提示してみせるのは、彼女がカルト集団の中で植え付けられた“模範”的生活と現実社会での“常識”とのギャップ、そして脱走を決意した理由とプレッシャー。これがなかなか怖い。また物語上の時制移動も役者のアクションでつないでいたりして、それが気持ち良いアクセントになって飽きさせない。そして何より主演のエリザベス・オルセンが素晴らしい。
2月23日 公開
原題：MARTHA MARCY MAY MARLENE
監督・脚本：ショーン・ダーキン
出演：エリザベス・オルセン/ジョン・ホークス/サラ・ポールソン/ヒュー・ダンシー/クリストファー・アボット/ブラディ・コーベット/ルイーザ・クラウゼ
撮影：ジョディ・リー・ライプス 編集：ザック・スチュアート＝ポンティエール 美術：チャド・キース 衣装：デヴィッド・タバート 音楽：サウンダー・ジュリアンズ/ダニー・ベンシ【ストーリー】
その夏、マーサは山の上の農場から脱走した。2年前、孤独だった彼女はカルト集団に家族の愛情を求め、マーシー・メイという新しい名で過ごす共同生活に初めて安らぎを感じていた。しかし今は何かに脅えている。姉夫婦の湖畔の別荘に身を寄せ、安全な場所で暮らしていても、心にはカルト集団での記憶がよみがえる。自給自足の日々、リーダーから捧げられた歌、そして“浄め”の儀式。マーシー・メイの妄想がやがてマーサの現実の世界を少しずつ侵してゆく。配給：エスピーオー
2011年/アメリカ/102分/英語/スコープサイズ/カラー/デジタル作品
(C)2011 Twentieth Century Fox Film Corporation and MMMM, LLC. All Rights Reserved.
ミニパラ http://www.minipara.com/movies2013-1st/marcymay/
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