『ゼロ・ダーク・サーティ』

ハート・ロッカー』に続くキャスリン・ビグローによる極限緊張ドラマ最新作。9.11以降にビンラディンを追うCIAの実話の物語で、その中心にいた女性分析官が主人公。まず大前提としてアメリカの偏ったナショナリズムに対する是非は横に置いておくこととする。その上でこの作品が、158分もの上映時間を終始飽きさせることなく、それ以上に観客へ緊張感の持続を強要させ続けさせることに成功している、その演出力に感嘆する。そして何と言っても主人公を演じたジェシカ・チャステインの存在感が素晴らしい。まさにジェシカ・チャステイン=キャスリン・ビグローであり、それゆえ安易なフェミニン映画に落とさないところには好感も抱く。


2月15日 公開
原題:Zero Dark Thirty
監督・製作:キャスリン・ビグロー
出演:ジェシカ・チャステイン/ジェイソン・クラーク/ジョエル・エドガートン/ジェニファー・イーリー/マーク・ストロング/カイル・チャンドラー/エドガー・ラミレス
脚本・製作:マーク・ボール 撮影監督:グリーグ・フレイザー 美術監督:ジェレミー・ヒンドル 編集:ディラン・テイチェナー/ウィリアム・ゴールデンバーグ 衣装デザイン:ジョージ・L・リトル 作曲:アレクサンドル・デスプラ

【ストーリー】
華奢で青白く澄んだ瞳が印象的な20代半ばの女性、マヤ。とてもCIA分析官には見えないが、情報収集と分析に天才的な感覚を持ち、ビンラディン捜索に巨額の予算をつぎ込みながら、一向に手掛かりをつかめない捜索チームに抜擢された。だが捜査は困難を極め、その間にも世界中で、アルカイダのテロにより多くの血が流されていた。ある日、仕事への情熱で結ばれていた同僚が、自爆テロに巻き込まれて死んでしまう。その時、マヤの中の何かが一線を超える。もはや使命ではなく狂気をはらんだ執念で、ターゲットの居場所を絞り込んでいくマヤ。ついにマヤは隠れ家を発見するのだが、彼女が断言する確率100%に同意する者はいない。果たして、上層部及び国家が下した決断とは?

配給:ギャガ
2012年/アメリカ/158分/カラー/ドルビーデジタル/ヴィスタ/字幕翻訳:佐藤恵
Jonathan Olley(C)2012 CTMG. All rights reserved.

公式サイト http://zdt.gaga.ne.jp

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2013-1st/zdt/

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