『DOCUMENTARY OF AKB48 No flower without rain 少女たちは涙の後に何を見る?』

AKB48ドキュメンタリー映画第3弾。まず前作は描かれている内容があまりに壮絶で、アイドルとして彼女たちに科せられる負荷による残酷見世物物語がこの上なく面白かったし、そこを面白がってしまうことへの疑問さえ考えさせられる作品だった。そして今作。前田敦子の卒業を主軸にしながらも、ここで描かれているのは“恋愛禁止”のルールと、そのルールを破った者への見せしめと処罰。きっと多くの人が感じているだろうが、このドキュメンタリー第3弾は宗教映画の様相を持つ。以前から事の大小を問わず行われてきた儀式であったが、2011年のチーム4発足の頃から今作公開直前の“事件”まで、すべてがある意図の下でコントロールされているようにしか感じられず、人身御供として晒し者にされてきた子たちに得も言われぬ感情を抱いてしまう。同時に今回の作品でここまで“恋愛禁止”を前面に提示してきたことが、どのような2013年への布石になってゆくのか気にもなる。この映画単体や最近の動向にはとても不快な印象しか残らないが、ここまで大きくなったAKB48だからこそできる何かを秋元康は企てようとしているのだろうか。だとしても、そのやり方にはやはり賛同はできない。


2月1日 公開
監督:高橋栄樹
出演:AKB48
企画:秋元康

配給:東宝映像事業部
2013年/日本/128分
(C)2013「DOCUMENTARY OF AKB48」製作委員会

公式サイト http://www.2012-akb48.jp

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2013-1st/akb48/

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