『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』

アン・リー監督最新作。とてもとても面白く観た。けれど優等生映画の印象が強く残る。まず何と言っても3D作品としてのクオリティの高さに驚かされる。宣伝文句に『アバター』を引き合いに出す安易さはいかがなものかと思うが、実写劇映画の3Dとしては確かに『アバター』や『ヒューゴの不思議な発明』に比肩する効果を発揮している。どこまでも水平線の続く海と広大な空の境界に唯一存在する漂流ボートという、ファンタジー的要素をイメージ豊かに描きあげる映像に、ただただ心酔する。と同時にこの物語がその終局で提示する表裏一体な二つの物語の在り方にクラクラする。優等生映画ではあるけれど、それだけに留まらない、人が絶望に対処してゆく知恵の一つを提示してみせてゆく。やや説明しすぎな印象も残るけれど。


1月25日 公開
原題:Life of Pi
監督:アン・リー
出演:スラージ・シャルマ/イルファン・カーン/アディル・フセイン/タブー

【ストーリー】
1960年インド・ポンディシェリに生まれた少年パイは、父親が経営する動物園でさまざまな動物たちと触れ合いながら育つ。パイが16歳になった年、両親はカナダへの移住を決め、一家は動物たちを貨物船に乗せてインドをたつが、洋上で嵐に遭遇し貨物船が沈没。必死で救命ボートにしがみついたパイはただ一命を取りとめるが、そこには体重200キロを超すベンガルトラがいた…。

配給:20世紀フォックス映画
2012年/アメリカ/126分
(C)2012 Twentieth Century Fox

公式サイト http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2012-4th/lifeofpi/

パイの物語(上) (竹書房文庫)

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パイの物語(下) (竹書房文庫)

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