2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『アンコール!!』(6/28公開)

上映時間94分。いくらでも陳腐になりそうな物語から湿っぽいだけのエピソードをガッツリ抜いて、むしろ最近では少し新鮮な軽快さで語られる物語展開が楽しかった。 シニアコーラスのメンバーが舞台衣装として絞り染めTシャツを着ている。ウチの子が通う保育…

『はじまりのみち』

『クレヨンしんちゃん』シリーズなどの原恵一監督による初の実写長編作品は、木下恵介生誕100年記念映画。原恵一監督自身が熱烈な木下恵介作品のファンとのこと。戦中に映画を断念した木下恵介がふたたび“監督”に戻るまでの物語を病床の母との関係を中心に描…

『グランド・マスター』

ウォン・カーウァイ6年振りの新作はイップ・マンを題材としたカンフーもの。とは言えウォン・カーウァイ作品、ありきたりなカンフー映画になるはずもなく、映像の快楽に酔う123分。役者が数年をかけて習得したカンフーを、これでもかとハイスピード撮影を駆…

『建築学概論』

韓国で恋愛映画としては異例の大ヒットとなった“初恋”もの。まあ、なんともやりきれない感傷的な気持ちにしてくれる作品。とくにイイ歳を過ぎたオッサンの心には深く響くらしい。学生時代の過去と時を経た現在の二つの物語を平行して描いてゆくスタイルから…

『きっと、うまくいく』

近年のインド製エンターテインメント作品を紹介する「ボリウッド4」からの2009年ラージクマール・ヒラニ監督作品。これは面白い。170分という長尺もまったく気にならず、心の底から楽しんだ。何より脚本が良くできている。愛おしき“おバカ3人”の痛快大学生活…

『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』

デレク・シアンフランスが『ブルーバレンタイン』に続いてライアン・ゴズリングを主演に迎えた最新作は、二人の男とその子どもたちの15年に渡る3つの物語の交差を描く。根無し草のバイク乗りを演じるライアン・ゴズリングに加え、彼と対峙するエリート新米警…

『セレステ∞ジェシー』

4館という限定公開から全米586館へと拡大公開されたインディペンデント作品。主演のラシダ・ジョーンズとウィル・マコーマックの共同脚本は二人の実体験を基にしているそうで、スタッフやキャストの一部は彼女たちの友人や家族だという。乱暴な言い方ではあ…

『グランド・マスター』(5/31公開)

映像の快楽に酔う123分。静(実際には静ではないが)も動も、すべてのショットがケレンとロマンティシズムにあふれていて、その濃さに思わずムフッとニヤけてしまう。私は大満足だったが、嫌いな人も多そう。チャン・ツィイーが久し振りにステキ。 http://gran…

『ラストスタンド』

これは楽しかった。シュワルツェネッガー世代(なんて言葉がある?)ではあるけれど“復活作”という惹句には心躍らず。何よりもこの“やりすぎ”感を今のハリウッド映画に観られたことに過剰反応する。これぞ韓国映画監督のハリウッド進出の意義か。 公開中(4月27…

『ジャッキー・コーガン』

これは何でしょうね。やりたいことは分かるんだけれど、大事から小事までことごとく空回りしている印象。わざわざサラウンドでこれ見よがしに聴かせる周囲のわずかな話し声とか、耳障りでしかなかった。そういえば『ジェシー・ジェームズの暗殺』もあまり好…

『リンカーン』

教科書みたいとか真面目すぎるとか日本人には分からないとか、いろいろな評判を聞いていたけれど、なんだ面白いじゃないか。しっかりときちんと“映画”でもあったし。スピルバーグって若いころは嫌いだったけど、ある年齢を過ぎると突然好きになった。この作…