2012-01-01から1年間の記事一覧

『ダークナイト ライジング』

ノーラン版バットマン三部作最終章。個人的にはノーラン版のシリアス一点押しバットマンは正直あまり好きではない。というよりクリストファー・ノーラン監督作が苦手。とはいえ、このバットマンシリーズも前作『インセプション』も文句はあれど楽しく観てい…

『おおかみこどもの雨と雪』

うん困った。様々な感情が入り乱れすぎていてこの感情に名前を付けられない。どうしたら良いのか分からずにいる。なんだこれ。たぶんもう一回観ないといけない。それでも整理はつかないような気がするが。。。すばらしい作品でした。 この作品については改め…

『マダガスカル3』【3D字幕版】

『マダガスカル3』【3D字幕版】(8/1公開)の試写。 何がどうより楽しかった。なんだこの鑑賞後の幸福感。定石な物語はある。これはこれで良くできているし楽しい。けれどそんなことをよそ目に全編で繰り広げられるバカ騒ぎは、サーカスという舞台と飛び出す3D…

『メリダとおそろしの森』

ピクサー最新作。初期監督ブレンダ・チャップマンによるスコットランドを舞台に娘をモデルにした主人公の物語という発案を、ストーリー部門出身のマーク・アンドリュースが引き継いで初監督を務める。 ピクサー初の女性主人公と、これまでと違う路線を目指す…

『ヘルタースケルター』

沢尻エリカのヌードとセックスシーンをはじめ何かと話題の、岡崎京子の同名漫画を原作とした写真家・蜷川実花監督第2作。前作『さくらん』同様に極彩色な映像世界が展開されてゆくが、なにがどうと言うよりも、すべてが“沢尻エリカ”な作品。 一応「外見ばか…

『最強のふたり』

『最強のふたり』(9/1公開)の試写。 昨年の東京国際映画祭に続いて2度目の鑑賞。やはり素晴らしい作品。障害をネタに笑い転化させる感覚が絶妙で、馴れ合いの結末に終わらないところも最高。さらにはこれが実話だというから驚く。 http://saikyo-2.gaga.ne.j…

『白雪姫と鏡の女王』

『白雪姫と鏡の女王』(9/14公開)の試写。 ターセム・シン監督による“白雪姫”。美術や衣装そして一部の演出趣向などにターセムぽっさはあるものの、最終的にはターセムじゃなくても良いんじゃないかなと。。。さらにはターセム作品なのに日本語字幕がナッチ。…

『巨神兵東京に現わる』

「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」での展示物の一部として製作された短編でありながら、結果として2011年3月11日の震災から現在そして未来さえも見据えた壮大な作品となっている。 製作主旨は「特撮博物館」の展示物なのでミニチュ…

『崖っぷちの男』

冤罪で投獄された元警官が、自身の無実を証明するためにホテル高層階から飛び降り自殺を演出するサスペンス。これ以上の物語の詳細を知らずに観たことが奏功してか、思いのほか楽しめた。その意味でも序盤以降の展開さえネタバレになりかねないし、正直に言…

『ライク・サムワン・イン・ラブ』

『ライク・サムワン・イン・ラブ』(9月公開)の試写。 アッバス・キアロスタミ監督が日本で撮影した新作。どこへ連れてゆかれるかも、どこで終わるかも分からない物語の静かな緊張感に快感を覚える。加瀬亮が出ていることは知っていたけど、主演がシンケンピ…

『エージェント・マロリー』

『エージェント・マロリー』(9/28公開)の試写。 主演である総合格闘家ジーナ・カラーノの、映画的な華麗さとはまた少し違う、“からだ”の重さを感じさせるアクションがたまらなくステキな作品。93分と短いのも良し。ソダーバーグって少し苦手だけど、楽しかっ…

『少年は残酷な弓を射る』

やがて16歳を前に大きな事件を起こすことになる息子との関係に戸惑い葛藤する母親の物語を、時間軸をバラバラに組み上げてゆく。監督は『モ―ヴァン』以来9年ぶりの新作となるリン・ラムジー。母親を演じるデレク・ジャーマンのミューズ、ティルダ・スウィン…

『アメイジング・スパイダーマン』

ストーリーもキャストもスタッフもすべてを一新した“スパイダーマン”新シリーズ。『(500)日のサマー』のマーク・ウェブが監督とのことで、いったいどんな“スパイダーマン”になるのかと心配と期待を半々に観たが、これがなかなか楽しい作品でひとまず安心した…

『神弓』

『神弓』(8/25公開)の試写。 1636年の50万人の朝鮮市民が清の戦争捕虜となった丙子の乱を舞台とした韓国映画。音楽の使い方など若干「?」なところもあるが、伝説の弓士たちの弓合戦が思いのほか楽しい。 http://kamiyumi.jp/ランキングに参加しています。も…

『メリダとおそろしの森』【2D字幕版】

『メリダとおそろしの森』【2D字幕版】(7/21公開)の試写。 気分の問題か前半は物語に乗れず「大丈夫か?」とも思ったが、終わる頃にはとても楽しく観ていた。気になるところもあるけれど、全体的には満足。これまでのピクサー作品よりもディズニー作品の系譜…

『アメイジング・スパイダーマン』【3D字幕版】

『アメイジング・スパイダーマン』【3D字幕版】(6/30公開)の試写。普通に楽しかった。けど少々物語を詰め込みすぎな印象もあり。2時間越えという最近では珍しくない上映時間でありながら、これまた昨今の風潮でもある情報量の多さを処理仕切れていないよう…

『アタック・ザ・ブロック』

団地(!)を舞台に不良少年たちがエイリアンと戦うB級アクション。これがなかなかの快作。それもそのはず製作総指揮はエドガー・ライト。監督はコメディアン出身のジョー・コーニッシュによるデビュー作。エイリアン襲来モノとはいえ低予算作品なので、ハリウ…

『愛と誠』

1973年に連載開始の漫画「愛と誠」の再映画化。監督は尋常でないペースでジャンルレスに作品を撮る三池崇史。スタンダード歌謡曲を取り入れたミュージカル仕立てにすることで観客に1972年という時代感を強引に押し付けて、エンターテイメントとして提示する…

『アタック・ザ・ブロック』

『アタック・ザ・ブロック』(6/23公開)の最終試写。 団地(!)を舞台に不良少年たちがエイリアンと戦うB級アクション。低予算であることを巧く利用した物語世界の狭さとか、ありきたりに同年代美少女を登場させない潔さとか、映像や物語のスケールの小ささを…

『ハロー!?ゴースト』

自殺願望を持つ青年の前に4人のゴーストが現れることで繰り広げられる喜劇で、脚本家キム・ヨンタクによる初監督作品。『猟奇的な彼女』のチャ・テヒョンによる1人5役も見どころ。幽霊の描写にCGを使用せず、役者の芝居で見せてゆく演出も楽しい。笑って最後…

『ソウル・サーファー』

サメに襲われて左腕を失ったサーファー少女の実話を映画化。思っていたよりストレートな物語で、主人公の挫折から再起の物語とベサニー本人によるスタントを含むサーフィン競技シーンを軸に描かれる。ベサニーの「誰かが希望を見い出す手助けができるなら」…

『幸せへのキセキ』

英国コラムニスト、ベンジャミン・ミーの実話を基に、主人公家族が閉鎖中の動物園を購入して再オープンに尽力する姿と、妻(母)の死を乗り越えてゆく過程を重ねて描いてゆく、キャメロン・クロウ監督7年ぶりの最新作。原作にとらわれない脚色部分も効果的で、…

『サニー 永遠の仲間たち』

『サニー 永遠の仲間たち』(公開中)を観る。試写のタイミングが見事なほど合わず、公開数週を経てやっとの鑑賞。評判に違わぬとてもステキな映画。とても丁寧に作られていて細部に至るまで逐一が巧い。「さあどうだ」という製作側の声が聞こえてきそうな感涙…

『プンサンケ』

『プンサンケ』(8/18公開)の試写。どうと言うよりスゲェ映画だった。南北分断国家だからこその切実で悲痛な願いに満ちた傑作。そんな重いテーマをアクション・エンタテイメントのオブラートに包んでみせる。製作総指揮・脚本 キム・ギドク。監督はキム・キド…

『アベンジャーズ』【IMAX3D字幕版】

『アベンジャーズ』【IMAX3D字幕版】(8/17公開)の披露試写。 ヒーロー大集合のお祭り映画。えらいこと楽しかった。ストーリーは「おい!」なところもあり“凡庸”でもあるが、適度に笑いポイントもあり、“祭り”としては最適。仲間同士でもしくは酒を片手に、ぜ…

『ジェーン・エア』

『闇の列車、光の旅』で長編デビューしたキャリー・ジョージ・フクナガ監督の2作目は文芸大作でありコスチューム・プレイとのことで少し驚く。けれどこれが思いのほか手堅くまとまった作品となっていて、さらに驚いた。資料によると『ジェーン・エア』は劇場…

『ミッシング ID』

疑問に感じる部分も多々あるものの、悪い意味でなく普通に娯楽作品として充分に楽しめた作品。この手の作品はネタバレの基準が判らなくて困るのだが、原題が「ABDUCTION」であることやチラシに掲載されている情報の範囲から、そのほとんどがネタバレになると…

『愛と誠』

『愛と誠』(6/16公開)の試写。 原作はペラペラめくった程度で未読。スタンダード歌謡を歌って踊るエンターテイメント作品。楽しかった。なぜ今さら映画化?な企画ではあるけれど、このやり方なら“アリ”だと妙に納得する。ぜひもう一回観たい。知人が出ていた…

『ヘルタースケルター』

『ヘルタースケルター』(7/14公開)の試写。 原作は未読。沢尻エリカのための作品。“映画”としては大いに破綻しているが、それを求めることはナンセンスだ。寺島しのぶと音楽が良かった。劇中に戸川純の「蛹化の女」が流れたのにもテンションがあがる。ただし…

『先生を流産させる会』

2009年に愛知県で実際に起きた事件を基に脚色を加えて描いたインディーズ作品。最大の脚色は加害者となる生徒たちの性別を変更したことで、劇場公開決定のニュースが流れた時にもネット上を中心に様々な反響を呼んでいた。個人的には映画として成立していれ…