『メリダとおそろしの森』


ピクサー最新作。初期監督ブレンダ・チャップマンによるスコットランドを舞台に娘をモデルにした主人公の物語という発案を、ストーリー部門出身のマーク・アンドリュースが引き継いで初監督を務める。
ピクサー初の女性主人公と、これまでと違う路線を目指す。果たしてピクサー作品というよりは往年のディズニー作品の系譜に近い物語となっており、そこにピクサー的な一本道ではない物語展開も加味されてゆく。その意味ではジョン・ラセターがディズニー映画の主要ポストに配されて以降のディズニー作品らしいのかもしれない。個人的にはそのつもりで観ていなかったので物語前半では少し戸惑ったが、後半には物語世界を存分に堪能していた。監督変更などによりストーリーが難航したせいか若干気になるところも残ったが、観て後悔することはない作品に仕上がっているし、主人公メリダのカールヘアや森の自然描写などの映像表現には毎度のコトながら感嘆する。
宮崎駿を敬愛するというエンリコ・カサロサ監督による併映短編『月と少年』が秀逸。
なお私が観たのは【2D字幕版】で、しかも字幕の微調整前の状態でした。一部で心配の声もある日本語吹き替え版も観てみたいと思っています。タレントによる吹き替えに対する不安は確かにありますが、『塔の上のラプンツェル』だって思いのほか良かったので、劇場公開後は【3D吹き替え版】を観ようと思っています。坂本美雨さんによるテーマ曲も楽しみ。

 

7月21日 公開
原題:Brave
監督:マーク・アンドリュース/ブレンダ・チャップマン
共同監督:スティーブ・パーセル
出演:ケリー・マクドナルド/エマ・トンプソン/ビリー・コノリー/ケヴィン・マクキッド/クレイグ・ファーガソン/ロビー・コルトレーン
ストーリー:ブレンダ・チャップマン 脚本:マーク・アンドリュース/スティーブ・パーセル/ブレンダ・チャップマン/アイリーン・メッキ 作曲:パトリック・ドイル

【ストーリー】
森を愛し、家族を愛するお転婆な王女メリダは、王家の伝統に則った結婚を迫る母エリノア王妃といつも口論になってしまう。互いに深い絆で結ばれているものの、ささいなことですれ違う母と娘。ところがある日、“森の魔法”によって母は王国で最も恐れられている存在である熊に変えられてしまった。そして、三つ子の弟たちまでも…。恐ろしい熊を仕留めようと狩りにくりだす男たち。しかも、2日目の夜明けを迎えると母は姿だけではなく、心まで熊になってしまうというのだ。
森の魔女から“魔法”を解く鍵は森の中にあることを聞きだしたメリダは、鬼火の導きで森の奥深くへと進んでいく。だが、そこで彼女は自分の本当の運命を知ることになる…。

併映作品:『ニセものバズがやって来た』(監督:アンガス・マクレーン)/『月と少年』(監督:エンリコ・カサロサ)

配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2012年/アメリカ/93分/カラー/日本語字幕:松浦美奈
©Disney/Pixar.All Rights Reserves.

公式サイト http://www.disney.co.jp/movies/merida/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2012-2nd/merida/

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