『愛と誠』
1973年に連載開始の漫画「愛と誠」の再映画化。監督は尋常でないペースでジャンルレスに作品を撮る三池崇史。スタンダード歌謡曲を取り入れたミュージカル仕立てにすることで観客に1972年という時代感を強引に押し付けて、エンターテイメントとして提示する。既製曲を歌劇に取り入れる手法はこれまでも数あるが、本作では“昭和を遊ぶ”というコンセプトが奏功して、これがなかなか楽しい。個人的にはもっとハッチャケても良かったようにも思うが。岩清水弘を演じる斎藤工とガムコを演じる安藤サクラの存在が抜群で、この二人を観るだけでも鑑賞の価値がある。これに伊原剛志の怪演が加われば、もう些末な欠点など、どうでもよくなる。
6月16日 公開
監督:三池崇史
出演:妻夫木聡/武井咲/斎藤工/大野いと/安藤サクラ/前田健/加藤清史郎/一青窈/余貴美子/伊原剛志/市村正親
原作:梶原一騎/ながやす巧『愛と誠』(講談社漫画文庫所載) 音楽:小林武史 脚本:宅間孝行 振付:パパイヤ鈴木 撮影:北信康 美術:林田裕至【ストーリー】
1972年の新宿。良家の令嬢・早乙女愛は、幼い頃に危機を助けられた少年・太賀誠と運命的な再会を果たす。札付きの不良となっていた誠を更正させようと献身的に尽くす愛は、誠の後を追って不良の掃き溜めといわれる花園実業に転入。誠が心を通わせていく由紀や、愛を追いかけて花園にやってきた優等生の岩清水、スケバングループのガムコら、それぞれの思いが交錯し、やがて学校全体を巻き込んだ大乱闘へと発展していく。配給:角川映画/東映
2012年/日本/134分/シネマスコープ/ドルビーデジタル
(C) 2012 「愛と誠」製作委員会
ミニパラ http://www.minipara.com/movies2012-2nd/aiandmakoto/
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