2013映画

『ゼロ・ダーク・サーティ』

『ハート・ロッカー』に続くキャスリン・ビグローによる極限緊張ドラマ最新作。9.11以降にビンラディンを追うCIAの実話の物語で、その中心にいた女性分析官が主人公。まず大前提としてアメリカの偏ったナショナリズムに対する是非は横に置いておくこととする…

『奪命金』

ジョニー・トー最新作は2010年のギリシャ国債暴落による経済混乱に振り回される人々の物語。ジョニー・トーはもともと多様な映画を撮る人ではあるけれど、これはこれで楽しかった。リッチー・レン演じるチョン警部補を除いてほぼ全ての登場人物が“お金”を理…

『DOCUMENTARY OF AKB48 No flower without rain 少女たちは涙の後に何を見る?』

AKB48のドキュメンタリー映画第3弾。まず前作は描かれている内容があまりに壮絶で、アイドルとして彼女たちに科せられる負荷による残酷見世物物語がこの上なく面白かったし、そこを面白がってしまうことへの疑問さえ考えさせられる作品だった。そして今作。…

『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』

アン・リー監督最新作。とてもとても面白く観た。けれど優等生映画の印象が強く残る。まず何と言っても3D作品としてのクオリティの高さに驚かされる。宣伝文句に『アバター』を引き合いに出す安易さはいかがなものかと思うが、実写劇映画の3Dとしては確かに…

『アウトロー』

トム・クルーズが新たなシリーズ化を前提に挑んだ“ヒーロー”もので、リー・チャイルドによる“ジャック・リーチャー”シリーズを原作としている。現在17冊あるなかの「One Shot」を今回は映画化。毎度お馴染みトム・クルーズのスタントなし闘技とカーアクショ…

『LOOPER/ルーパー』

ブルース・ウィリスとジョセフ・ゴードン=レヴィットが30年を隔てた同人物を演じ対面共演することも話題なタイムトラベルSF作品。全米公開前からの高い前評判に違わず、これは面白かった。監督は長編3作目となるライアン・ジョンソンでオリジナル脚本も手が…

『96時間/リベンジ』

近年はすっかりアクション俳優なリーアム・ニーソンによる、怒れる“お父ちゃん”映画の続編。92分という短い時間の中で、細かな辻褄の説明や調整よりも物語のスピードを優先し、CGに頼らぬアクションで魅せてゆく、良くも悪くもリュック・ベッソン率いる“ヨー…