『はじまりのみち』

クレヨンしんちゃん』シリーズなどの原恵一監督による初の実写長編作品は、木下恵介生誕100年記念映画。原恵一監督自身が熱烈な木下恵介作品のファンとのこと。戦中に映画を断念した木下恵介がふたたび“監督”に戻るまでの物語を病床の母との関係を中心に描いてゆく。実際の木下恵介作品の映像が随所に挿入されており、鑑賞後には木下恵介作品をもっと観たいなと思わせるステキな作品。音楽が少しうるさかったり喜劇担当となる濱田岳の巧すぎる故の収まりの悪さなど、やや気になるところも残る。けれど、生誕100年を機に木下恵介作品の魅力を過去から未来へとつなげてゆく記念作品としては、十二分にその役割を果たしていると思える。


6月1日 公開
監督・脚本:原恵一
主演:加瀬亮/田中裕子/濱田岳/ユースケ・サンタマリア
撮影:池内義浩 美術:西村貴志 音楽:富貴晴美 照明:原由巳 編集:橘樹陽児

【ストーリー】
時は戦中。映画界に政府から戦意高揚映画作りが要求された時代。若き木下恵介は映画『陸軍』がその役割を果たしていないと次回作の製作を中止にさせられてしまう。希望を失った恵介は会社を辞め、浜松の実家へ向かう。しかし1945年夏、戦局が悪化の一途をたどる中、恵介は一台のリヤカーに身体の不自由な母・たまを乗せ、兄・敏三と頼んだ便利屋の三人で、60キロ先の疎開先へ山越えすることを決める。17時間歩きとおし、自分と戦うかのように進む恵介の内に、母への想いと消えることのない映画づくりへの想いが去来する。

配給:松竹
2013年/日本/96分/カラー/ビスタサイズ/ドルビーデジタル
(C)2013「はじまりのみち」製作委員会

公式サイト http://www.shochiku.co.jp/kinoshita/hajimarinomichi/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2013-2nd/hajimarinomichi/

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