今日の映画

『DOCUMENTARY OF AKB48 No flower without rain 少女たちは涙の後に何を見る?』

AKB48のドキュメンタリー映画第3弾。まず前作は描かれている内容があまりに壮絶で、アイドルとして彼女たちに科せられる負荷による残酷見世物物語がこの上なく面白かったし、そこを面白がってしまうことへの疑問さえ考えさせられる作品だった。そして今作。…

『ニュータウンの青春』

俳優でもある盛岡龍の初長編作品。公開当初から絶賛評は聞いていたけれど、なるほどこれは面白かった。観ているだけでも恥ずかしくも愛おしいバカ3人の物語が、いつまでも心に残る。勝手に15年くらい前を設定している物語かと思って観ていたが、もっと現代の…

『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』

アン・リー監督最新作。とてもとても面白く観た。けれど優等生映画の印象が強く残る。まず何と言っても3D作品としてのクオリティの高さに驚かされる。宣伝文句に『アバター』を引き合いに出す安易さはいかがなものかと思うが、実写劇映画の3Dとしては確かに…

『ゼロ・ダーク・サーティ』(2/15公開)

前作『ハート・ロッカー』に続いて、あの緊張感を158分持続させたことには、やはり驚く。終始ジェシカ・チャステインの映画であり、ジェシカ・チャステイン=キャスリン・ビグローな作品でした。 http://zdt.gaga.ne.jpランキングに参加しています。もしよろ…

『ヒッチコック』(4/5公開)

アンソニー・ホプキンスが主演であること以外ほとんど情報なく鑑賞。“メイキング・オブ・サイコ”だったことに面を食らう。ま、でも物語にするには妥当な選択か。ジェス・クローネンウェスによる映像が素晴らしかった。でも監督は他の人でも良かったかも。 ht…

『マーサ、あるいはマーシー・メイ』(2/23公開)

サンダンス映画祭監督賞を受賞したショーン・ダーキンの初長編。カルト集団から逃げ出した少女の2週間の物語。少女が彼らと出会ってから逃げ出すまでの2年間の物語と交互に語られてゆく。主演のエリザベス・オルセンが素晴らしい。 http://video.foxjapan.co…

『ザ・マスター』(3/22公開)

第二次大戦後、アル中の帰還兵が日常に戻れずに新興宗教に出会う。教団の指導者“マスター”と主人公フレディの、どこかで似ていながらも正反対な二人の関係から目が離せなくなる。何がどうより二人の演技が凄まじい。そして撮影も素晴らしかった。 http://the…

『バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!』(2/22公開)

オフブロードウェイ戯曲の映画化。まあ、とくに語ることなし。あの映画とあのドラマを足して3で割った印象。女性が観ると違うのかな? 関係ないが、ギャガの新試写室に初めて行った。雨天時はちょっと入りづらそうね。 http://bachelorette.gaga.ne.jpランキ…

『奪命金』(2/9公開)

ジョニー・トー監督によるギリシャ債務危機に振り回された人々の物語。もともと多様な映画を撮る人ではあるけれど、これはこれで楽しかった。時系列で進まない物語構成に巧く引っぱられた印象。 http://datsumeikin.netランキングに参加しています。もしよろ…

『世界にひとつのプレイブック』(2/22公開)

『ザ・ファイター』のデヴィッド・O・ラッセル最新作。前作と趣向は全くちがいながらも、下世話な家族や町の人々に囲まれ絡みながら物語は進んでゆく。この周囲の下世話さが最高に楽しく、主演二人の物語を飾ってゆく。楽しかった。 http://playbook.gaga.ne…

『アウトロー』(2/1公開)

ヘンなバランスの映画でした。主な要素のひとつひとつは面白いと思うけれど、総体でアンバランスな印象。原作シリーズは未読。このアンバランス感が原作の持つ魅力なのか?派手なCGを使わず“毎度お馴染み”トム・クルーズのスタントなしカーチェイスは堪能。 …

『96時間/リベンジ』(1/11公開)

怒れる“お父ちゃん”映画の続編。良くも悪くも安定のヨーロッパコープ作品。時間も92分とお手頃。こんな要注意人物は目の届くところで見張ろうよ、な一本。 http://www.foxmovies.jp/96hours/ランキングに参加しています。もしよろしければクリックして頂くと…

『LOOPER/ルーパー』(1/12公開)

久し振りに観た気がするタイムトラベルものSF映画。評判に違わず抜群に面白かった。比較対象が『ターミネーター』なのも仕方ないが、決して劣らぬ作品。もう一度観たい。 http://looper.gaga.ne.jpランキングに参加しています。もしよろしければクリックして…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』

導入部がネタバレに抵触するという壮絶と悶絶の95分。個人的には楽しんだが、物語作品としてはやっぱり前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が好き。今シリーズが完結しても結局『〜破』が一番好きだったりするような気がしている。 今夏に特撮博物館で出品…

『フランケンウィニー』(12/15公開)【3D字幕】

えらいこと楽しかった。近年のティム・バートン作品はその“っぽさ”の形骸にしか思えず残念な思いばかりしていたが、今回はセルフリメイクという原点回帰のためか、心底楽しんで観た。いかにもティム・バートン的なゴシック怪奇映画はもちろん、果ては日本の…

『アルゴ』

楽しみにしていた作品。いやぁ面白かった。金庫破りや強奪モノではないけれどこれも一種のケイパー映画。ラスト20分での一点突破を目指してプロたちが入念な準備を重ね、物語のディティールを積み上げてゆく過程が無類に面白い、昔ながらの映画の王道物語。…

『イエロー』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭コンペティション部門ニック・カサヴェテス最新作。安定剤依存の女性が、つまらぬ現実から逃避するため自身の中に空想の世界を作り出して対処してゆく。それでも日常の生活は上手くいかず、避けてきた家族と向き合うことになる。いやぁ…

『サイド・バイ・サイドーフィルムからデジタルシネマへ』(TIFF/ID上映)(12/22公開)

第25回東京国際映画祭WORLD CINEMA部門企画/製作も手がけるキアヌ・リーブスによる蕭々たる監督やカメラマンへのインタービューから構成されたドキュメンタリー。随所で語られる映画裏話やデヴィッド・リンチのまさに“デヴィッド・リンチ”な佇まいなど笑える…

『メイジーの知ったこと』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭コンペティション部門身勝手な両親の間で離婚後の親権争いに翻弄される少女の物語。メイジー役のオナタ・アプリールの可憐で薄幸な、同年齢の子供たちより早く大人にならなければならなかった感が痛くも印象的。物足りないところもある…

『もうひとりの息子』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭コンペティション部門これは素晴らしい作品だった。イスラエル人家族とパレスチナ人家族で出産時に息子が入れ替わったまま青年期まで過ごしてしまった家族の物語。画面からあふれ出てくる登場人物たちの感情の濃さに圧倒される。それを…

『NO』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭コンペティション部門1988年、チリの独裁政権への不信任国民投票に際しNO派とYES派がそれぞれ広告業界を巻き込んで行うテレビ宣伝合戦。なかなか面白かった。扇動的で時に相互パロディでしかない“子供の喧嘩”に政治圧力と脅迫が差し込ま…

『未熟な犯罪者』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭コンペティション部門窃盗で少年院へ送致された身寄りのない少年の前に突然現れた母親、二人は空白の時間を埋めるかのように一緒に暮らし始める。負の連鎖から逃れられない未熟な母子の物語。地味ではあるが堅実な演出でラストまで飽き…

『アクセッション−増殖』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭 コンペティション部門南アフリカを舞台に、職もなくただ町を徘徊し気晴らしにセックスしまくる青年が、HIV感染疑いの不安から常軌を逸してゆく。まあとにかく観客を不快にさせることに尽くした作品。主人公のアップだけを執拗に追いな…

『テセウスの船』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭 コンペティション部門臓器移植に関する3話のオムニバス作品。まあある程度は宗教とか哲学を的にならざるをえない題材ながらも巧くまとめていると思うけれど、個人的にはイマイチ。1話目が好き。マスターと上映どちらが原因か分からない…

『シージャック』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭 コンペティション部門インド洋沖でアフリカ系海賊にジャックされる商船、彼らと身代金交渉を行う本社重役たちの物語。面白かった。これだけで結構満足してしまいそう。洋上での人質にされた船員と海賊たちの感情的な距離感の移ろいが巧…

『009 RE:CYBORG』(10/27公開)

なんちゅう物語じゃ、というのが第一印象。個人的には楽しかったけど、随分と思い切ったストーリー。まあ『009』ぽいと言えば“ぽい”のだが。この物語であればあと20分長くても良いと思う。 http://009.ph9.jp/ランキングに参加しています。もしよろしければ…

『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』(11/9公開)

ジェームズ・キャメロン製作によるシルク・ドゥ・ソレイユの3D映画。複数公演の演目をつないで映画オリジナルの物語を紡いでゆく。ステージアクトの3D撮影と3D上映は、そこらの中途半端なアクション映画の3D化よりもよほど有意義。 第25回東京国際映画祭 公…

『JAPAN IN A DAY [ジャパン イン ア デイ]』(11/3公開)

フジテレビの企画発案によるリドリー&トニー・スコット監督の『LIFE IN A DAY』の日本版。一般投稿による2012年3月11日に撮影された映像を紡いだ作品。いろいろ複雑な想いで観たし、正直、絶賛も否定も容易にできない。強いて言えば思っていたよりフラットな…

『その夜の侍』(11/17公開)

日本のインディーズ作品とかがダメな人はとことんダメだろうな。個人的には面白かったけど。堺雅人、山田孝之、綾野剛、新井浩文がそろっている時点で一筋縄ではいかない作品であることは明白。でも劇団THE SHAMPOO HATって観たことないな。 http://sonoyoru…

『マリー・アントワネットに別れをつげて』(12/15公開)

チラシに掲載されている内容からの物語展開を期待していたら、そこがクライマックスだった、という悲劇。バスティーユ陥落から3日間の物語。終始流れる思わせぶりな音楽だけで疲れた。鑑賞環境の悪さも大きく影響したのか? http://myqueen.gaga.ne.jpランキ…