『マダガスカル3』 - T_J_Newton’s パンタージャ

シリーズ3作目。今回は物語後半でシリーズとして大きな展開を迎えることになり、そこを抜きにして語れないのだが、当然ネタバレになってしまうので正直この感想も非常に書きにくい。
個人的には今までで一番好きな作品となった。とにかく楽しい。基本的にドリームワークスの続編指向はあまり好きではないのだけれど、『カンフー・パンダ』など前作を上回る作品が生まれることもあって、思いのほかあなどれない。一応、定石なストーリーはあるし、それはそれで良くできていると思う。

それよりも何より全編で繰り広げられるバカ騒ぎのレベルがこれまでとケタ違いで、サーカスという舞台設定と“飛び出す3D”という表現手段が相乗して、物語に意味なく画面を飛び交う人間(動物)ロケットなど観る者を不条理な快楽へと誘ってゆく。物語導入部でのスパイアクション調な描写をはじめ、このシリーズには必ず含まれる有名作品のパロディも相変わらずで楽しい。
主人公たちの“ニューヨークへ帰りたい”という願望を先延ばしにして作品を重ねてきているこのシリーズの、これからまだ製作されるであろう今後の展開が気になる。

8月1日公開
原題：Madagascar 3: Europe's Most Wanted
監督：エリック・ダーネル/トム・マクグラス/コンラッド・ヴァーノン
出演：ベン・スティラー/クリス・ロック/デヴィッド・シュワイマー/ジェイダ・ピンケット＝スミス/サシャ・バロン・コーエン/セドリック・ジ・エンターテイナー/アンディ・リクター/ブライアン・クランストン/フランシス・マクドーマンド/ジェシカ・チャステイン/マーティン・ショート
日本語吹き替え版：玉木宏/柳沢慎吾/岡田義徳/高島礼子/小木博明(おぎやはぎ)/矢作兼(おぎやはぎ)
脚本：エリック・ダーネル/ノア・ボーンバック　編集：ニック・フレッチャー　プロダクション・デザイナー：ケンダル・クロンカイト　音楽：ハンス・ジマー
【ストーリー】
ニューヨークへの帰国を決意したアレックスたちは、まずはペンギンズを捜しにモンテカルロのカジノに潜入するが、大騒ぎを起こしてスゴ腕のデュボア警部率いる動物管理局に追われてしまう。逃げるアレックスたちを救ったのは、ダメダメなサーカス団の動物たちだった。そこでアレックスたちと新たなる仲間たちは、ニューヨーク公演を目指してサーカス団の大改造に挑む。一方、女警部の追跡がすぐそこに迫っていた！
配給：パラマウントピクチャーズジャパン
2012年/アメリカ/93分/5巻/ビスタビジョン/SUB:DTS・SRD・SR(シアンダイ)、DUB:SRD・SR/8,396F/2,559M/日本語字幕翻訳：太田直子
(C) 2011 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.
公式サイト　http://www.madagascar.jp/