『サラの鍵』

素晴らしい作品。何と言っても主演女優二人が良い。1942年に起きたフランス警察によるユダヤ人一斉検挙を物語の主軸に置いたフランス映画。弟を助けるために収容所を逃げ出した少女サラと、彼女の軌跡を追う女性記者ジュリアの物語が平行して語られる。物語前半、妊娠したジュリアは出産を望むが夫に反対され、ユダヤ人迫害の取材でも人々は過去から目を背ける。少女サラの行方を追うことがジュリアを未来へ導くかのように、周囲から疎まれながらも取材を続けてゆくなかで、様々な形の世代を越えた“親と子”の姿が語られてゆく。幾つもの避けられぬ悲劇もあって物語展開は終始重いが、それゆえにジュリアが導き選択してゆく未来に感動もする。


12月17日 公開
原題「Sarah's Key」
監督:ジル・パケ=ブレネール
出演:クリスティン・スコット・トーマス/メリュジーヌ・マヤンス/ニエル・アレストリュプ/フレデリック・ピエロ/エイダン・クイン/ミシェル・デュショーソワ/ドミニク・フロ
原作:タチアナ・ド・ロネ

【ストーリー】
夫と娘とパリで暮らすアメリカ人女性記者ジュリアは、45歳で待望の妊娠をはたす。が、報告した夫から受けたのは思いもよらぬ反対だった。そんな人生の岐路に立った彼女は、ある取材で衝撃的な事実に出会う。
夫の祖父母から譲り受け、住んでいるアパートのかつての住人は、1942年パリのユダヤ人迫害事件で、アウシュビッツに送られたユダヤ人家族だったのだ。さらにその一家の長女、10歳のサラが収容所から逃亡したことを知る。一斉検挙の朝、サラは弟を納戸に隠して鍵をかけた。すぐに戻れると信じて。果たしてサラは弟を助けることができたのか?二人は今も生きているのか?

配給:ギャガ
2010年/フランス/111分/カラー/シネスコ/ドルビーデジタル、ドルビーSR/字幕翻訳:齋藤敦子
C)2010 - Hugo Productions - Studio 37 - TF1 Droits Audiovisuel - France2 Cinema

公式サイト http://www.sara.gaga.ne.jp/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2011-4th/sara/

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