『リアル・スティール』

『ナイト・ミュージアム』のショーン・レヴィン監督最新作。製作総指揮にスティーブン・スピルバーグロバート・ゼメキスが名を連ねている。スピルバーグが11年間ずっと映画化を計っていた物語だそうで、これがとても楽しい作品でした。
ザッツ・ハリウッドな王道作品で、決して映画として真新しいことなんて何もない。それでもスポーツ物で、過去の栄光にぶらさがった負け犬が再起してゆく物語で、そこに疎遠だった子供が加わって、それを特筆するプラスはないけど足を引っ張るマイナスもなく及第点以上で物語を重ねられたら、面白くならないはずがない。
父子の物語として充分に良くできた作品でありながら、主人公たちが勝ち抜いてゆく過程とラストの大勝負にも興奮させられる。またゲーム性の強くなったロボット格闘技で主人公たちがそれに対抗してゆく設定の着眼点が素晴らしい。そんな盛りだくさんな物語をエンターテイメント作品として成立させた脚本が秀逸。よほどの天の邪鬼でない限り万人にオススメできる作品。
ちなみに主人公ロボットの胸に刻まれた名前が「アトム」。抵抗を感じる人もいるだろうが、どうやら設定上このロボット格闘技の発祥地が日本で、ロボットの輸出も日本から始まっているとのこと。そのあたりは意図的なのだろう。

 

12月9日 公開
原題「REAL STEEL」
監督:ショーン・レヴィ
出演:ヒュー・ジャックマン/エヴァンジェリン・リリー/ダコタ・ゴヨ/アンソニー・マッキー/ケヴィン・デュランド

【ストーリー】
人間に代わり高性能のロボットたちが死闘を繰り広げる時代。夢を亡くした元ボクサーの父と、母を亡くした息子は、旧式ロボットATOMとの運命の出会いによって、失われた父子の絆やプライドを取り戻していく…。

配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ・ジャパン
2011年/アメリカ/128分/ドルビーSRD/シネスコサイズ/日本語字幕翻訳:松浦美奈
(C)DreamWorks II Distribution Co. LLC All Rights Reserved.

公式サイト http://disney-studio.jp/movies/realsteel/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2011-4th/realsteel/

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