東京国際映画祭『より良き人生』

『より良き人生』(東京国際映画祭コンペティション部門)

セドリック・カーン最新作。良い映画だと思うけれど、あまり好きになれなかった。主人公ヤンが愚かすぎる。自分の店を持つことを夢見てローンの頭金を数ヶ所から借金したことから、以後すべてが裏目に出て、負のスパイラルに堕ちてゆく主人公の転落と再起を求める物語。愛した女性の子供を仕方なく預かる中で父性が少しずつ芽生えてゆく様など、キャラクターも丁寧に描き込まれている。それでも、主人公が負のサイクルから抜け出そうと取る行動にも理解できず、総じてイヤな感じばかりが残る作品だった。作品のレベルは決して低くないので、鑑賞するタイミングの問題もあるのだろう。
http://2011.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=3

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村