『男たちの挽歌 A BETTER TOMORROW』 - T_J

2月19日公開
原題「無敵者」
監督：ソン・ヘンソン
製作総指揮：ジョン・ウー
出演：チュ・ジンモ/ソン・スンホン/キム・ガンウ/チョ・ハンソン/イ・ギョンヨン/キム・ジヨン/キム・ヘゴン/イム・ヒョンジュン
【ストーリー】
家族で北朝鮮からの脱出を志しながらも、生き別れになってしまったキム兄弟。それから数年後、釜山を拠点にする武器密輸組織の大物になった兄・ヒョクは、行方不明だった弟・チョルと再会を果たす。家族を裏切った兄に深い憎しみを持つ弟の姿を目のあたりにし、組織を離れることを決心するヒョク。だが、最後となるタイでの取引で、部下だったテミンの裏切りに遭い、逮捕されてしまう。一方、ヒョクと同じく脱北者から組織のエースとして暗躍していた親友・ヨンチュンも、ヒョクの敵討ちを機に、右足に重傷を負い、組織を追われてしまう。それから３年、行き場を失ったヒョクとヨンチュンは再会を果たし、今や組織を牛耳るテミンに復讐を誓う。自らの誇りのため、失われた絆を取り戻すため、彼らは最後の賭けに出る。しかし、韓国警察の刑事となり、組織を壊滅しようとしていたチョルに魔の手が迫っていた…。
配給：東映
2010 年/韓国/123分/シネマスコープ/ドルビーデジタル
(C)Formula Entertainment All Rights Reserved.
公式サイト　http://banka2011.com/top.html

ジョン・ウーの香港時代の傑作『男たち挽歌(1986)』の韓国リメイク作品。ジョン・ウー自身も製作総指揮として参加。香港ノワールという新ジャンルを開拓したオリジナル版と比べれば、全く別物と言えるほどスマートで現代的な作品になっているため、オリジナル版ファンには受け入れがたいかもしれない。けれども舞台を韓国とすることで主人公たちに「脱北者」という設定を加えられたことは、この物語の大きな加速装置となり、原題「無敵者」の同音異義語である「無籍者」というタイトルが示す物語の中核ともなっている。多分に韓国映画らしい、男同士のお涙ちょうだい大活劇なのだが、それこそ香港ノワールの本質の一片であったとも思う。

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