『白夜行』

東野圭吾の同名ベストセラー小説の映画化。監督は現在の若い映画監督の中でも注目度の高い深川栄洋。ちなみに深川栄洋は2011年だけでも本作品を含む3本の監督作品が公開される。今回の映画化にあたり原作から大胆にエピソードや登場人物を削って雪穂と亮司と笹垣の物語に絞ることで149分に収めているため、若干さっくりし過ぎな感も否めない。けれどその取捨選択は潔く、「巧くまとめたな」とも思う。しかし笹垣のキャラクター改変には疑問が残る。あれでは『白夜行』という物語の枠組みを借りただけの違う物語になってしまわないだろうか? 舞台、テレビドラマ、韓国映画を踏まえて製作された作品とはいえ、脚色にやや物足りなさが残った。

 

1月29日 公開
監督:深川栄洋
出演:堀北真希/高良健吾/姜暢雄/緑友利恵/粟田麗/田中哲司/戸田恵子/船越英一郎
原作:東野圭吾 「白夜行」(集英社刊)

【ストーリー】
密室となった廃ビルで、質屋の店主が殺された。決定的な証拠がないまま、事件は容疑者の死亡によって一応の解決を見る。しかし、担当刑事の笹垣(船越英一郎)だけは腑に落ちない。加害者の娘で、子供とは思えない美しさを放つ少女・雪穂と被害者の息子で、どこか暗い目をした物静かな少年・亮司の姿がいつまでも目蓋の裏を去らないのだ。やがて、成長した雪穂(堀北真希)と亮司(高良健吾)の周辺で不可解な事件が立て続けに起こり、意外な関係が姿を現し始める…。

配給:ギャガ
2011年/日本/149分/ヴィスタ/ドルビーSR
(C)2011映画「白夜行」製作委員会

公式サイト http://byakuyako.gaga.ne.jp/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2011-1st/byakuyako/

白夜行 [Blu-ray]

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白夜行 (集英社文庫)

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