『アース』

 太陽の光と地球の地軸の傾きによる季節変化の恵みを受けて生きる、地球上の生物たちの生態を紹介しながら、北極から南極へ旅していく構成が面白い。非常に貴重な映像もあるようだが、この手のドキュメンタリーをあまり観ないので、そこはあまり分からない。ただ、98分という短い時間の中でたくさんの動物が紹介される為、それぞれの動物を描く時間が短く、やや物足りなさも感じる。
 そして作品は、今この時代に野生動物のドキュメンタリーを制作する第一義として欠かせないであろう環境問題(温暖化への警鐘)へと帰結していく。そのため、決して楽観して観ることはできないが、だからこそ、この作品で描かれる野生動物たちはこんなにも魅力的なのだろうとも思う。

1月12日 公開
原題「earth」
監督:アラステア・フォザーギルマーク・リンフィールド
出演:北極グマ/アフリカ象/ザトウクジラ/アムールヒョウ/ホッキョクギツネ/ニシバショウカジキ 他

【ストーリー】
 50万年前、巨大な隕石がまだ若かった地球に衝突した。その衝撃は計り知れず、惑星そのものを23.5度も傾けてしまう。しかし、この衝突事故は大惨事となるどころか、我々が知っている“生命の星・地球”の誕生に重大な役割を果たすこととなったのだ。
 この傾斜がなければ、今のような驚くほど多様な地形や四季の移ろいもなかっただろう。そして、生命が生息するための完璧な条件も揃わなかったのだ。
 太陽を道先案内人として、我々はかつてない旅路へと踏み出した。

配給:GAGA
2007年/ドイツ・イギリス合作/98分/カラー/ヴィスタ/ドルビーデジタル
(C)BBC WORLDWIDE TLD.2007

アース [Blu-ray]

アース [Blu-ray]