『もうひとりの息子』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭コンペティション部門

これは素晴らしい作品だった。イスラエル人家族とパレスチナ人家族で出産時に息子が入れ替わったまま青年期まで過ごしてしまった家族の物語。画面からあふれ出てくる登場人物たちの感情の濃さに圧倒される。それを丁寧に描く演出手腕にも感服。深く心に残る作品。フィジカルな問題に対して女性(母親)は順応してゆくが男性(父親)はどうして良いか分からず頑なになる。世界中どこでも同じだ。

【追記】2012/10/28
最高賞となる“東京サクラグランプリ”と“最優秀監督賞”を受賞しました。満場一致のグランプリとのこと。とても良い作品だとは思いますが、やや優等生な受賞結果だったようにも感じます。


原題:The Other Son [ Le fils de l'Autre ]
監督・脚本:ロレーヌ・レヴィ
出演:エマニュエル・ドゥヴォス/パスカル・エルベ/ジュール・シトリュク/マハディ・ダハビ/アリン・オマリ/カリファ・ナトゥー
2012年/フランス/105分
(C)Rapsodie Production - Cité Films
映画祭サイト http://2012.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=21

10/20(土)コンペティション部門『もうひとりの息子』:Q&A
http://2012.tiff-jp.net/news/ja/?p=12302
10/24(水) コンペティション部門 『もうひとりの息子』 記者会見のご報告
http://2012.tiff-jp.net/news/ja/?p=13886
10/24(水) コンペティション部門 『もうひとりの息子』 記者会見のご報告
http://2012.tiff-jp.net/news/ja/?p=13886

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『メイジーの知ったこと』(TIFF/ID上映)

第25回東京国際映画祭コンペティション部門

身勝手な両親の間で離婚後の親権争いに翻弄される少女の物語。メイジー役のオナタ・アプリールの可憐で薄幸な、同年齢の子供たちより早く大人にならなければならなかった感が痛くも印象的。物足りないところもあるが、ステキな作品。


原題:What Maisie Knew
監督:スコット・マクギー/デヴィッド・シーゲル
出演:ジュリアン・ムーア/アレキサンダー・スカルスガルド/オナタ・アプリール/ジョアンナ・ヴァンダーハム/スティーヴ・クーガン
2012年/アメリカ/99分
(C)Red Crown Productions USA
映画祭サイト http://2012.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=25

「子役の少女はまたとない贈り物でした」――10/23(火)コンペティション『メイジーの知ったこと』:Q&A
http://2012.tiff-jp.net/news/ja/?p=13868
10/26(金) コンペティション部門 『メイジーの知ったこと』 記者会見のご報告
http://2012.tiff-jp.net/news/ja/?p=14336

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『サイド・バイ・サイドーフィルムからデジタルシネマへ』(TIFF/ID上映)(12/22公開)

第25回東京国際映画祭WORLD CINEMA部門

企画/製作も手がけるキアヌ・リーブスによる蕭々たる監督やカメラマンへのインタービューから構成されたドキュメンタリー。随所で語られる映画裏話やデヴィッド・リンチのまさに“デヴィッド・リンチ”な佇まいなど笑えるエピソードも多い。そしてキアヌ・リーブスについて「ああこの人は真面目なんだな」と改めて思わせる作品でもあった。作中でも何度も語られるように、まさに過渡期である題材なので思いがけない着地点は用意されていないが、今だからこそ必見。


原題:Side by Side - The Science, Art, and Impact of Digital Cinema
監督:クリス・ケニーリー
出演:キアヌ・リーブス/マーティン・スコセッシ/ジョージ・ルーカス/ジェームズ・キャメロン/デヴィッド・フィンチャー/デヴィッド・リンチ/クリストファー・ノーラン
配給:アップリンク
2012年/アメリカ/99分
(C)2012 Company Films, LLC
映画祭サイト http://2012.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=157

「監督もカメラマンも将来要らなくなるかもしれません」――10/26(金)WORLD CINEMA『サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルへ』:Q&A
http://2012.tiff-jp.net/news/ja/?p=14397

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『シャドー・チェイサー』

2013年公開で新スーパーマン役を控えるヘンリー・カヴィル主演のサスペンス・アクション作品。上映時間93分と短いところが良い。結果的に主人公家族を事件に巻き込んでしまう父親役のブルース・ウィリス、冷徹な悪役を演じるシガニー・ウィーヴァーと、共演も豪華。ただ全体を俯瞰して観ると、あらゆる要素が空回りしていて、物語の表層だけをなぞってゆく感が否めない。途中退場する父親はともかく、シガニー・ウィーヴァーの役柄に魅力を感じられないところが、とても残念。途中から登場するヒロインを演じるヴェロニカ・エチェギは正当派スペイン美人だが、この役も強引。上映時間も短いし、空き時間の娯楽として観るには良いと思う。


10月27日 公開
原題:The Cold Light of Day
監督:マブルク・エル・メクリ
出演:ヘンリー・カヴィル/シガニー・ウィーヴァー/ブルース・ウィルス/ヴェロニカ・エチェギ/ロシュディ・ゼム
脚本:スコット・ワイパー/ジョン・ペトロ 編集:ヴァレリオ・ボネッリ プロダクション・デザイン:ベンジャミン・フェルナンデ 撮影:レミ・アデファラシン 音楽:ルーカス・ヴィダール

【ストーリー】
眩しい陽光が降りそそぐ南欧スペインの海辺。優雅にバカンスを過ごす家族と会うため、はるばるサンフランシスコからやって来たアメリカ人青年ウィルは、まさかこの美しいリゾート地で人生最悪の恐怖を味わうはめになるとは思ってもみなかった。海上のクルーザーから家族全員が謎の失踪を遂げ、捜査を依頼した地元警察に突然襲われてしまったのだ。その危機を救ってくれた父親マーティンが、実はCIA工作員というもうひとつの顔を隠し持っていた事実を告げられたウィルは、言葉を失うほどのショックに見舞われる。まもなくマーティンは暗殺者が放った凶弾に倒れ、マドリードをさまよう孤独な逃亡者となったウィルは、自分と家族が、あるブリーフケースをめぐる国際的陰謀に巻き込まれたことを知るのだった。

配給:ブロードメディア・スタジオ
2012年/アメリカ/93分/カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル/G/字幕翻訳:岡田壮平
(C)Fria Luz del Dia, A.I.E. 2011. Artwork (C)2012 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

公式サイト http://www.shadowchaser.jp/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2012-3rd/shadowchaser/

シャドー・チェイサー(Blu-ray)

シャドー・チェイサー(Blu-ray)

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