『シャンハイ』

真珠湾攻撃直前の上海を舞台に、日本、アメリカ、中国、ドイツの思惑が入り乱れるサスペンス。もちろん実話ではなく史実をベースにしたフィクション。つまらなくはなかったけれど、総じて今ひとつな作品。時代考証もきちんとされているようで、欧米的解釈ではないアジアの雑多さも違和感なく描かれているように思えるし、当時を知らぬ我々にも魔都上海の雰囲気を感じさせる作品にはなっている。出演者も豪華だし、それなりにお金もかかっている様子。けれど作品全体の印象がどうしても散漫に感じられてしまう。周辺事情とディティールにこだわり過ぎて物語の本筋がぼやけてしまっているのだろう。蛇足だが菊地凛子の役は誰でも良かったのでは。


8月20日 公開
原題「SHANGHAI」
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:ジョン・キューザック/コン・リー/チョウ・ユンファ/デヴィッド・モース/渡辺謙/フランカ・ポテンテ/ジェフリー・ディーン・モーガン/菊地凛子

【ストーリー】
1941年、上海。その街は、誰のものでもなかった。日本、ドイツ、アメリカ、中国が互いの腹を探り合いながら、睨み合っていたのだ。米国諜報員のポール(ジョン・キューザック)は、同僚で親友だったコナーの死の真相を突き止めるために、この街に降り立つ。捜査線上に浮かび上がったのは、いずれも謎に包まれた者たちばかりだ。執拗にポールをつけ狙う日本軍の大佐タナカ(渡辺謙)、忽然と姿を消したコナーの恋人スミコ(菊地凛子)、中国裏社会のドン・アンソニーチョウ・ユンファ)と、彼の美しき妻アンナ(コン・リー)。やがてポールは革命家というアンナの裏の顔を知り、理想に生きる彼女に強く惹かれ始める。ついにポールは殺人事件の真相に迫るが、そこに暴き出されたのは、全世界をも揺るがす恐るべき陰謀だった。もはや誰にも止められない歴史の波は彼らに、守るべきものは何かという、究極の問いを突き付ける。国家への忠誠か、己の命か、それとも生涯の愛かー。果たして最後に、彼らが貫いたものとはー?

配給:ギャガ
2010年/アメリカ・中国合作/105分/カラー/シネスコ/SDR、SDDS/字幕翻訳:栗原とみ子
(C)2010 ARTWORK ALL RIGHTS RESERVED

公式サイト http://shanghai.gaga.ne.jp/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2011-3rd/shanghai/

シャンハイ スペシャル・エディション [Blu-ray]

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