『モンスターズ・ユニバーシティ』

モンスターズ・インク』の劇場用長編2作目は昨今流行りの前日譚で、主人公たちの大学生活を描く。しかも物語はサリーではなくマイクを中心にして展開してゆく。これがなかなかビターな物語になっていて驚く。“こわがらせ屋”になることを夢見るマイクは、勉強はできるのに適性がない。つまり“こわく”ない。果たして前作で分かるようにマイクは“一人前”のこわがらせ屋になることはできない。彼の夢は叶わないのだ。そんな渋い物語を中心に置きながらも、そこはピクサーなのでA級のエンターテイメント作品として物語ってみせる。近年のピクサー作品に垣間見える、『トイ・ストーリー3』を頂点とした“夢/理想”と“現実”とのシビアな距離の明示というテーマの中では、この『モンスターズ・ユニバーシティ』が提示する“答え”は真っ当というか、誠実な着地のさせ方だと感じた。


7月6日 公開
原題:MONSTERS UNIVERSITY
監督:ダン・スキャンロン
出演:ビリー・クリスタル/ジョン・グッドマン/スティーブ・ブシェーミ/ヘレン・ミレン/ピーター・ソーン/ ジョエル・マーレイ/ショーン・P・ヘイズ/デイブ・フォーリー/チャーリー・デイ/アルフレッド・モリーナ/ジュリア・スウィーニー/ネイサン・フィリオン
日本語吹替:田中裕二/石塚英彦/柳原可奈子
脚本:ロバート・L・ベアード/ダニエル・ガーソン/ダン・スキャンロン 音楽:ランディ・ニューマン

【ストーリー】
幼い頃から“怖がらせ屋”になることを夢見るマイクは、努力して超難関のモンスターズ・ユニバーシティに入学する。そこにはサリーをはじめ、才能あふれる未来の“怖がらせ屋”たちが大勢いたが、マイクには体が小さく“かわいすぎる”という致命的な欠点が…。怖くないために学部を追放された彼は、起死回生の“ある作戦”を思いつくが、その一途な思いはモンスター界のタブーを破り、史上最悪の事件を巻き起こすことになる…。
同時上映『ブルー・アンフレラ』

配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2013年/アメリカ/110分
(C)2013 Disney / Pixar. All Rights Reserved.

公式サイト http://www.disney.co.jp/monsters-university/home.html


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