『長ぐつをはいたネコ』

シュレック』シリーズに登場した“長ぐつをはいたネコ”ことプスを主人公にしたスピンオフ作品。監督は『シュレック2』でプスを登場させたクリス・ミラー。
イギリスの語り伝え童話「ジャックと豆の木」をモチーフに、プスと幼なじみハンプティ・ダンプティとの友情と確執から生まれる愛憎劇が展開される。既存の物語やキャラクターを斜めから換骨奪胎して再構築してゆくのはドリームワークス アニメーションの得意とする手法で、本作でも存分に楽しめる。
固い友情が裏返って決裂した二人が後年、一人の女を挟んで再会して行動を共にしてゆく、という個人的に大好きな物語構造であることも手伝ってか、『シュレック』本シリーズよりも好きな作品となった。
敢えて言えば、物語中に強大で徹底した悪役もしくは悪意がなかったことで少し物足りなさを残したことが残念で、あと20分くらい長くても良いから物語の背景に奥行きを感じさせて欲しかった。けれど全世代を対象としていることも踏まえると90分という時間と物語全体のバランスはほど良く、これ以上は望むまいとも思う。
作品全編を通して彩られるラテンムードが最高に楽しく、環境があるならばぜひ、アントニオ・バンデラスによるオリジナル音声と日本語字幕版で観て欲しい。


3月17日 公開
原題「PUSS IN BOOTS 」
監督:クリス・ミラー
出演:アントニオ・バンデラス/サルマ・ハエック/ザック・ガリフィアナキス/ビリー・ボブ・ソーントン/エイミー・セダリス
日本語吹替版:竹中直人/勝俣州和
脚本:トム・ウィーラー
原案:ブライアン・リンチ/ウィル・デイビス/トム・ウィーラー

【ストーリー】
捨て猫だった〈プス〉は孤児院で育つが、母親代わりのイメルダの深い愛情と、兄弟同然の卵のハンプティ・ダンプティの友情に包まれて、幸せに暮らしていた。ところがある日、無実の罪を着せられたプスは、街を追われてお尋ね者になってしまう。それから数年後、プスは再会したハンプティから、キレ者のメス猫キティを仲間に加え、〈永遠に富をもたらす〉という伝説の金の卵を探そうと誘われる。街の人々の信頼を取り戻し、イメルダと逢うために、大冒険を決意するプス。悪の手から奪った魔法の豆に導かれ、雲の上にたどり着いた彼らを待ち受ける、さらなる冒険と罠とは−?

配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
2011年/アメリカ/90分/5巻/カラー/シネマスコープ/SRD・DTS・SDDS・SR(シアンダイ)/8,112ft/2,472m
(C)2011 DreamWorks Animation LLC.All Rights Reserved.

公式サイト http://www.naganeko.jp/

ミニパラ http://www.minipara.com/movies2012-1st/naganeko/

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